溺るるばかり蛇笏かな12

H.28.6.25 角川ソフィア文庫
『飯田蛇笏全句集』より。
最近、洋館巡りをしようと都内やら横浜やらをうろうろしています。
結構ウキウキするので、多分僕は洋館が好きなんだろうと思います。
いつの日か外国にも行くことがあるんだろうか、いやいや、やっぱり行かないだろうな、行った方が良いんだろうけどなぁ…。
とか思いつつ、今日も白湯を飲んでいます。
さて蛇笏の続きです。
日常の嘆きに狎れつ冬に入る
大なり小なり色々ある。
ゆく水に暮春の墓の映りけり
「ゆく水」が良い。ゆらゆらと墓その他を。
父祖の地に苔なめらかに椿落つ
椿ころころ。
乳牛のめをほそめては薔薇を嗅ぐ
好きな句。よろこびがある。乳牛と書くと貴婦人のようで良い。
高波にかくるる秋のつばめかな
昔から大好きな句。そもそも秋の燕が好き。なんだか勇気が出てくる。
さむざむと日輪あそぶ冬至かな
冬至ですから。
初みそらおほらかに国挙げて戦へり
こんなことを詠まなくても良い時代でありますように。めでたさが、恐ろしい。
なきむしの水仕につもる夜の雪
しんしんと。あかぎれに、なりませんように。
次回より『心像』に入ります。
じゃ
ばーい