さあどうする面白いぞ川柳 その2

東野大八著、田辺聖子監修・編集『川柳の群像』(集英社、2004)

『川柳の群像』を読む

 

さぁ今小田急の電車乗っております、休日なのに満員に近い電車でヨレヨレのユニクロTシャツで川柳の本をにやにや読んでる麒麟です。今回は先週に続き川柳の二回目です、ウケるかウケないかではない、やるかやらないかぜよ。

そんじゃ面白い川柳、出てこいやー!

 

 

引き際の美学なんにも語らずに     北川絢一朗

 

男たるもの黙って退散

 

 

日ごろめっきりさよならを呟くよ     北川絢一朗

 

男は寂しい生き物よ

 

 

酒癖の噂が先に着任し     北川春巣(はるす)

 

僕も

 

 

大ジョッキ二杯で人生観変る     北川春巣

 

・・・僕も

 

 

叱られて寝る子が閉めてゆく襖     木下愛日(あいじつ)

 

昔お父さんに味噌汁投げられた時は驚いたなぁ

 

 

お父さんうちにお金がありますか     木下愛日

 

と言われて、敢えてのちゃぶ台返しをして陰で男の涙を流してみたい

 

 

ゴーゴーを五十にできた子が踊る     木下愛日

 

いつの時代も親は子供を「マジで?」って目でみるもんです。

 

 

莫迦がよつてたかつて可能にしてしまふ     木村半文銭(はんもんせん)

 

こうありたい、うん、こうありたいな

 

 

鳥籠の籠の中なる大きな手     木村半文銭

 

大きな手がにゅーっとなんだか物を思わせます、少し白秋の歌を思いだしました。

 

 

火を噴いて死んで見せたい  蝸牛     草刈蒼之助

 

蝸牛の置き方が新興俳句あたりでもありそうですね、新興俳句(って言い方もなんだけど)が好きな方は近代の川柳のいくつかはきっと楽しめると思いますよ。

 

 

透明に舞うのはアホウの風車     草刈蒼之助

 

アホウでありたい、うん、アホウでありたい

 

 

今死ぬと言うのにしゃれも言えもせず     食満南北(けまなんぼく)

 

ふっとはにかんだ笑顔の後にこの句をつぶやきたい、カッコいいなぁ、男には照れがなくてはならない。

 

 

世渡りの下手許し会う小さな膳     小池鯉生(りせい)

 

つつましくあたたかに、実にあったかいですね。僕は世渡りが下手なのではなくてありとあらゆる努力が足りないだけだもん(余計だめね)。

 

 

小田急の電車がよく揺れるので今回ここらで良いや、正直言うと吐きそうであります、ではまた来週、バーイ。

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です