きりんぽろぽろ 3

初めての趣味に瓢箪集めとは

父の趣味は月に一度の骨董市、残念ながらセンスがないのだけど、その方が楽しいのかもしれない

残花かな月の光を通しつつ

なんでもない事を詠みたい時期の句

この国の風船をみな解き放て

なんて事も言ってみたい

学生でなくなりし日の桜かな

思い出は好きなくせに同窓会は嫌い。

それぞれの春の灯に帰りけり

暖かな家庭を持つ憧れはないでもない

百日紅用の無き日も訪ね来よ

部屋がキッタナイので早めに言ってね

玉葱が気になつてゐる赤ん坊

なんとなく邪悪でしょ?

かたつむり大きくなつてゆく嘘よ

嘘は決してバレないように、喧嘩は絶対負けないように

陶枕や無くした傘の夢を見て

もう少し良い夢を見たい

冷麦や少しの力少し出す

これぐらいダラダラしたい、気合いに乏しい

東京へ再び青き山抜けて

今だに実家から新幹線に乗って戻ってくると、あぁ東京と思う

ユトリロに見せたき冬の銀座かな

ユトリロが好き、アル中で、街を白に塗りたぐるとこが好き

先生の股引なんぞ見るも嫌

主宰交代すぐぐらいに出した句、僕の前で崩れた姿を見せないとこが先生の良いところ、アイドルおならしない、みたいな。

白鳥のふつと流れて来りけり

ふわっとしていて可愛いからも白鳥好き

花石榴父のお客はみな怖し

落合の旧林芙美子邸にて、あんな家に住みたい、将来は誰かの庭にちょこんと麒麟庵を建ててもらい、そこで暮らすのが夢。

冷しラムネ郷愁の念に打ち勝て

学生の頃に作った自分の句はほとんどが見るに耐えない、これなんかも古い句だけど、今は絶対こんな作り方はしない、句の好みって変わるんだなぁ

夏蝶を入れて列車の走り出す

電車が好きで、飛行機が嫌い、手続きが無くて切符さえ買えば良い乗り物が好き

かぶと虫死なせてしまひ終る夏

小さい頃は蝉を捕まえたり兜虫を飼ったりしていたけど、今は昆虫に全く触れる事ができない、兜虫の絵がついたカードとかヌイグルミにも触れる事はできない、神経質でだめね

映画村銭形平次がちと若い

最後は生まれて初めて作った句、小学生の時に、修学旅行(京都)の思い出を俳句にしましょう、と言う課題で、僕のこの句は先生に滅茶苦茶褒めら大変嬉しかった、あの時に、俳句、なんとなく良いもの、と言うイメージがあったのが良かったのかもしれない、今のところ僕の唯一の無季の句。

さ、祭りも終りじゃい、果たしてここまで何人の方が見てくださったんだろうか・・・、なんだか自分の古い下手な句を見ると愛しくなって入れてしまった句もいくつもあります、自分の俳句の思い出を振り返る作業は、予想外に楽しく、良い句だけ集めたものは句集にしたいけど、何か言いたい句だけ集めるのもまた良いもんでした。

僕は俳句の好みがコロコロ変わり、山頭火→重信→三鬼→たかし→素十→虚子→立子→瓜人→青畝 のように興味がコロコロ変わります、でしばらくするとまた重信が読みたくなったり、色んな方向の俳句がありますが、僕は今まで通りコロコロしながら楽しんでいきたいです、欲を言えば、気が付いたら自分のスタイルになっていた、というのが理想です。

あ、なんかちゃんとした事言ってたら照れてきた、とにかく誕生日オメデトー、アリガトー、今日の企画を一番喜んでるのは間違いなく僕でしょうけど、そんな日も一年に一度ぐらいはね。

あれっ?耳を澄ますと・・・

ワッショイワッショイ♪
きりんの部屋が面白い~♪
ワッショイ♪ワッショイ♪
きりんの部屋は最高~♪
ワッショイショイ♪ みんながあなたの誕生日を~、祝ってる~♪オメデトー、オメデト~♪

み、みんなー(涙)

なんて聞こえてきたら良いな、それじゃ次週からまた通常通りのきりんの部屋です、ありがとうございましたー!

バーイ