モテキみたいにキョシキって言ったら虚子忌みたいだね 7

先日久しぶりに自分の結社の句会に行ってきました。しばらく見かけないと思ったら急にふらっとやって来たもんで、色んな方から「生きてたの?大丈夫なの?」と心配されてしまいました…、「きりんのへやなんか良いから句会にいらっしゃい」とも言われましたが、なかなかどうして、きりんのへや大事なんですよ、これ書いてる間はなんとか楽しくやっていけそうな気がするんです、こう、なんていうか、タマッてる悪いのを毛穴からごわ~って吐き出すみたいな…、なんだかきりんのへやは、僕のプチ日記みたいになってきて、身内に見せるには照れるので、同門の人達には存在を紹介してなかったんですけど、やんわりと何人かの兄弟子達が見てくださってるようです、ありがたいのですが、一つだけお願いが…。

先生に、麒麟君が飲んだくれてるとか、遊び歩いてるとか、勘違いしてテングになってるとか、ストレスで発泡酒では薄くてもの足りなくなってるとか、日本酒なんて辛口ばかりでつまみも食べずにクイクイ飲んでたり、家に帰りたくないときは綺麗な部屋の先輩俳人のお宅を襲撃し、しかも本やお土産までもらって帰ったりとか、近頃は酒に弱くなって路上でゲーゲーだったり、そのような事は、そのような事は先生の耳に入らぬようにおねがいします。

うそうそ!そんな事ないですから!もうカツカツでびくびくでコツコツやってますから!

だいたいね、そんな飲んでないんですよ、そんな遊んでないんですよ、いやほんと、働いて、あぁきりんのへや、働いてもうきりんのへや…、これで良いんだい!親指がポロリと落ちるまでスマホをあたたと叩いてきりんのへやをやるんだい!

昔、結社誌に飲み過ぎに注意されよ、と書かれてしまい、遠くの兄弟子から麒麟はアル中になったのかと心配されたりで大変だったのです…

いいですか?ご安心ください、麒麟君は今朝も早く起きて、ゴミを捨て(分別完璧)、トーストに洒落たジャムなんかぬって(radioからジャズなんか流れてて!)小粋なブラックコーヒーをsmartに入れて、ネクタイをぴっとして(今日は何の柄にしようかしらん)、ぴかぴかが好きだから革靴をさっと磨いて、なんだか異国の言葉で書かれた新聞をスラリスラリと読んだりして…、じゃあ行ってこようかしらん!あなた今日も素敵よ的な、よせやい人が見てるぜ的な…

あー嫌だ、イギリスか!?そんな生活、そんなのは麒麟的じゃない、僕は僕らしく生活するんだい!どんぞこを楽しめば良いんだよと、えーと、今熱でクラクラしながら書いてるんですが、自分の書いたものは読み返さないようにします、きっとろくな事を書いてはいないでしょう…、たまにはクラクラしながら書いたマクラも良いかと思います、さ、癒し、ここで繋がってくるのが癒し、優しくない虚子の俳句が僕にとっては一番優しい、読んでいこう、倒れる前に読み終わりますように…

昭和七年~

鎌倉の此道いつも落椿

思い出はいつも落椿

わが好きの紅梅のある絵巻物

お好きです、紅梅

叱られて泣きに這入るや雛の間

可愛いとこもあるんです

針金にもたれてのぞく春の水

覗く、じゃなくて虚子はのぞく

春水に船あり乗つて腰かけぬ

腰かけたよ

雨の花傘持ちかへて仰ぎ居り

仰いでるよ

作り花かと思はるる躑躅あり

作り花かと思ったよ

よく滑る沼のほとりや五月雨

よく滑るなぁ

真直ぐに祭の町や東山

なんだか俳句はわかりやすいのが良いんじゃないかな、と、「わかる」ってのはよく「伝わる」と思うんですよ、わかんないのが駄目とは言わないけど、すき焼きよりしゃぶしゃぶのがずっと食べ続けられるし、たまにはうんと濃いすき焼きも良いけど

我為に主婦が座右の蠅を打つ

久女だと良いけど、多分違う

日焼せる子の顔を見て笑ひけり

タハハ

船虫の波に洗はれ何も無し

タハハ

黒板の低くて見えぬ夜学かな

タハッ

はさまりし古き落葉や小柴垣

どうでも良い事なんてこの世にないのです!いや、うん言い過ぎたけど、アマゾンみたいな大自然より、虚子の描く目の前の自然が僕は好きです、良き盆栽を見て、大きな自然を感じる、みたいな

外套と帽子と掛けて我のごと

虚子「立子や、ほれ、ここにもお父さんが居るみたいだよ」
立子「まぁ」

良いなぁ、幸せも大事だと思う、今日この頃二十八歳

風邪引の鼻のつまりし美人かな

つまっていても美人は美人、虚子はわかりやすく、醜いとか美人とかズバッと、ぬーとしてるけど厳しい

向き合ひて互に吹くや石鹸玉

虚子と風生とかだと楽しい、絶対違うけど

女より男なほよし朧の夜

なんの事でごわすか?朧って…

あちこちの花のたよりや京の宿

楽しそうにしてるのがよく伝わる、京の宿も嫌味がなくて楽しそう。

向うなる花には別の茶店あり

気になってる

緑陰や人の時計をのぞき去る

そっとのぞくのが虚子

子烏を飼へる茶店や松の下

妙に可愛い、コーヒーが美味しそう

灯取虫映画に飛んであぢきなや

あぢきなや

まぢまぢと寝てゐたりけり暑気中り

ただ寝ない、まぢまぢ寝る

秋風やポプラの上の駒ヶ嶽

駒ヶ岳を詠んでも、秋風でも、重くならないのが凄い

屈強の裸の漁夫の汗光る

ムキムキかな

霧の町玉蜀黍をやく火あり

ケンシロウがさ迷ってる街みたい

此頃は柚子を佛に奉る

らしいよ

どこやらに花火の上る良夜かな

どこやらに、をゆるいと言わずに愛せる俳人でありたい

煤竹を持つて喧嘩を見に出たり

見る、のぞく、大好き

山裾のほかりとぬくしお茶の花

良いなぁ、こっちまでほかりとしてくるよ、ほかりってよくわからんけど、ほかり

今回で読み終わるつもりだったけど、もう一回ぐらいやります、あれ!?なんだか体調が良くなってきた、タフマンとルルの…いや、虚子のおかげでしょう、多分、そんじゃそういう事で

バーイ!