『水牛の余波』を読んでみた

小池正博句集『水牛の余波』平成23邑書林刊行

近頃難しい年頃なのか(いや今年29だけど)、危ういほど気分の浮き沈みが激しい。あぁ楽しい、すごく楽しいと思っていても一人で居ると夜にはズーンと気が沈み何にもしたくなくなってしまう…。

けれどもたまには楽しい事がある、数日前、「土肥さん家で遊ぼう会」というイベントを開き、食べて飲んで越智君がお酒をこぼしたり句会をやったり越智君が七輪で珍味を焦がしたりして、実に楽しかった。土肥さんは料理がすんばらしく上手で、みんなでムシャムシャもぐもぐ、あー、よく食べた。僕らは大量のお酒を持って、遊びに行ったのですが、ビール、日本酒、焼酎、ワイン、なんでもあったなぁ、あれみんな飲んだんだから恐るべき「土肥さん家で遊ぼう会」、住み着きたいと思うぐらい居心地が良かったですよ、ほんと。

思い出したら楽しい気分になってきました、今日は川柳やろうかな。小池正博さんの川柳を読んで今日を楽しく過ごそうかなっと

さ、読むよー

勘定は岩ペンギンに回したまえ

皇帝ペンギンも西村麒麟も

豪傑は滝を眺めているばかり

おヒゲぼうぼうでさ

満身に罵言を浴びて嬉しそう

ぞくぞくしてからに

猫の手でもてなしている京料理

京料理が巧み、もてなされてりんじゃなくてあくまでもてなしている、これが面白い

曇天の蜜柑畑に皇子の骨

らしいよ、とうのが蜜柑畑と長閑に響いている

電線と同じ高さでチェスをする

洒落てるんだけど、あまり洒落れてなさそうな感じが楽しい

はじめにピザのサイズがあった

一番大事な事、うん、何より

熱の日の絵本は黒いパラダイス

絵本って色が濃くてひらがなが多くて、大人になってからちらと見るとふっと邪悪だったりします

ブラザー日本酒シスター焼酎

ヘイブラザー、僕も日本酒

尺八で育ちはじめる花野菜

あぁ面白い、一番好きな句です、ひょろひょろっと育つ花野菜、尺八が抜群に可笑しい

丸顔の恐竜だから狙われる

尖っていこうぜ

二百には二百足りない揚雲雀

全然足りない

間の悪いところへ乳母がやって来る

来ちゃったよ!(さまーず的な)

校舎に鳥が入ったという少年語

少年語って良いですね、高くて綺麗な音

ブランコが腐りはじめるおもしろさ

最近(29間近)ショボい公園のブランコに乗るのが好きなんですよ、なんか、こう哀しみがあるのが良い

トイレまで付いてくるなという手紙

頼むから

トイレから近江商人出てこない

何してんの!?あ、またトイレの句だ、面白いなぁ。

内乱の蹄がうたう嫌な唄

嫌な唄が不吉で怖くて良いです

変身して絵葉書を買いにゆく

キツネが手袋買いに行くような、そんな絵本もあったね

赤茄子が嫌いで家を出ていった

嫌な顔をするわりに嫌だと言わないタイプの人はある日爆発します、あ、僕…

タクシーを呼べば仏教伝来す

川柳の持っている、やられた!タハッという面白さがよく出てます。

うーん、川柳は楽しい気持ちになりまするな、今日はどっか行こうかな、いやいや寝ようかな、どっちも良いな、そんじゃ

ばーい