スッキリ佐太郎③

佐藤佐太郎全歌集
昭和52年11月10日、講談社発行

先日いつもの店で飲んだり句会したりしていました。

越智くんがいつものようにグダグダと面倒な感じとなり、彼のあのスベリ芸とも少し違うなんとも言えないところは愛すべきところと思います。可愛い奴め。

古志の誇る可愛い森くん(ご贔屓に)が越智くんを励ましている様子などは実に酒がススミます。

古志には青年部部長という何やら強そうな役職があり、その部長たる可愛い石塚直子さん(ご贔屓に)が持ってきてくれた美味なチーズケーキ(あなた偉い、出世します)を皆でムシャムシャ食べてうまうま。常に機嫌の良い季何さんが何やらブルーのカクテルを飲みつつにこにこ。

その日、誕生日だった村越くんのお腹をさすったり揉んだりして、敦姉が仕事で遅れて到着した頃には僕らグデグデ…。

誕生日たる村越くんがよそでもらってきた日本酒を、これは美味なりうまうまなりとクイーッとみんなで飲み干してしまい…、あぁ俳句っていいなと思いました。

じゃあ短歌やろうかな

『軽風』の昭和五年からです

なまぬるき部屋の空気に雨ながら風吹きいれてしばし楽しむ

こういう楽しさを味わえるぐらいの余裕が欲しい

汗ながして夕飯をくふひとときの我のこころはマソヒズムのごとし

頑張って生きるとは、マソヒズムのごとし

味噌汁の馬鈴薯を煮る炉のはたに我は居りたり音の楽しく

手伝うわけではないけれど

鳴きたてて草のなかより飛び立ちし蝉は河原をこゆることなし

パタタッ、なんでもないし何も言ってはないけれど、なぜだか青春のようなものを強く感じる

灯(ともしび)のかげおちつかぬ暮際の街の暗きになにかおそるる

あぁ今日が終わったなぁ、明日が来るなぁと寿命を一日使うのです。それもまた尊い事のように思えます。大概の人は平凡な毎日をなんとなく積み重ねて生きていくもんですが、なんだか最近、そういうのが良いなぁと考える今日この頃です。炬燵で熱いお茶を飲むような、そんな幸せが、僕に来ないかね…。

夜ふかく吾がめざめゐて此部屋を五日あまり掃かぬことを思へり

今っ?

午前一時ごろより雨のにぶき音はいつまでも単調に耳につきゐる

佐太郎さん、ボーッとする楽しさをかなり若い時から知っていたんじゃないかな

昭和七年(佐太郎24歳、麒麟めは24の頃、もう今の町に住んでたんだなぁ、長いなぁ…)

くもり空おぼつかなしと日のくれに巷にいづるつとめ終りて

あぁ…、あぁ…、おぼつかなし

浅草をゆきめぐりつつくれぐれに嫁ぎゆきにしをとめ恋(こほ)しも

あぁ君よ、浅草の人通りが何やら悲しい

嫁ぎゆきてなほおろそかにネクタイを送り来しかば我は悲しむ

女の方がいつだって残酷なんです。我は悲しむ、あぁ佐太郎さんにも青春あり。

人生色々あるけれど、すっきり佐太郎、また来週。

ばーい