ほんものの猫

 

 

夏、内子でみかけた猫。
縁側で、気持ちよさそうに眠っている。

ここへ来る前に、明治時代の人の暮らしを再現した旧家を見学した。そこでは、当時の人が暮らしていた様子をそのまま残してあり、各部屋に、当時の人らしきマネキンが置かれている。その家の座敷には、作り物の猫が、写真の猫と同じポーズでざぶとんの上にいた。それで、この猫に出会ったときも、まずは「これも作り物?」と思ってしまったのだ。

そのくらい、絵になる猫だった。

もうひとつ。この猫と出会う数分前、坂を上がってくる途中に、これまた縁側で将棋をさしているご老人ふたりが。あまりにデフォルトなので、「これも作り物?」。

今ではメディア上でしかなかなかお目にかかれない、縁側の猫や、将棋をさすご老人。「作り物?」と判じてしまう自分の感覚は、それが懐かしく親しい人たちのそれと、大きく隔たっているのだろう。私たちにとっての「ほんもの」って、なんなんだろう。それが、いろんなことの答えになるような気がしている。

ウェブマガジン「スピカ」を立ち上げたので、旧ブログ「きつねの望遠鏡」から、スピカのサイト内に、ブログを引っ越しさせることにしました。管理するサイトがいくつもあると、ややこしくなってくるので、一元化したいということで、「スピカ」HP制作をお願いしている酒井くんに無理いって、「スピカ」内に、紗希・る理・華子の三人の公式HP・ブログを作ってもらいました。
場所は変わっても、今迄どおり、日々のささいなことから、ちょっとした告知、自分が大切だと思っていることなど、マイペースに書いていきます。