雪中のすすきとおまんじゅうの話

一月の終わり、今年、東京でいちばん雪が降った日。朝、すぎなみ詩歌文学館(角川庭園)の講座へいく途中、雪が嬉しくて、何枚か写真を撮った。こんなにしっかり、雪の粒が写っているんだから、それだけ激しかったのだ。

庭園の真ん中に植え込まれている芒。芒が庭の主役に抜擢されるのはとても珍しい。二週に一度、ここを訪れているのだが、いつでも存在感を放っている。いつか、ここで芒の俳句を詠みたい。きっと、新鮮なものができるはずだ。

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3月4日(日)に、愛媛県八幡浜市で、富澤赤黄男についての講演をします。
な、なんと、わたしの愛してやまない富澤赤黄男の名前が冠された、顕彰俳句大会に、講演者・選者として呼んでいただくことに。しかも、今年は没後50年の記念大会(ひええ)。
当日午後、一時間半ほど「となりの赤黄男」というタイトルで、赤黄男の俳句について語りたいと思います。赤黄男は、難しい作風だと思われがちですけど、ちゃんと向き合うと、情があって、ぽつりぽつりと話しだしてくれるような、そんな無口な俳句なのです(赤黄男自身も、そんな感じの人だったのかな)。その良さを、わかりやすく伝えられればと思っています。以下、大会詳細。当日の投句もあるようです。

富澤赤黄男没後50年記念 第27回富澤赤黄男顕彰俳句大会 作品募集
平成24年に没後50年を迎える八幡浜が生んだ俳人、富澤赤黄男の偉業を称え俳句大会を開催します。

開催日時   3月4日(日)午前11時~午後4時(予定)
場 所    八幡浜市文化会館(ゆめみかん)大ホール
※午後に俳人の神野紗希さんによる記念講演があります。
※午前9時30分にJR八幡浜駅・銀座ローソン・市役所八幡浜庁舎経由で、また大会終了後にも送迎バスを運行します。
◆投句   席題の部
      当季(冬または春) 雑詠 二句  (未発表作品に限ります)
投句料   500円
投句受付  3月4日(日)午前9時30分~午後10時50分
※欠席投句は不可
※当日欠席予定で兼題句集と席題句集の送付をご希望の方は送料240円分の切手を、兼題句集のみ送付をご希望の方は送料200円分の切手を封書で送付してください。
◆賞
兼題の部・席題の部とも市長賞ほか
問い合せ 教育委員会生涯学習課文化振興係 電話22-3111 内線8356

●それから、今週末の土曜日、NHK学園・国立本校で、一日吟行句会をします。
2月25日(土)、谷保の梅まつりを見にいきます。
谷保は、関東三大天神のひとつ。350本の梅林を歩いて、合格祈願の絵馬をのぞき見て、あったかい甘酒を飲んで。いまのところ、参加者12名ということで、ちょうどわきあいあいと句会のできそうな人数(嬉)。まだ受け付けてますので、もし、週末ちょっと出かけてみたいなという気分の方は、
TEL:042-574-0570
までお問い合わせください。

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おっと、今日は、にゃんにゃんにゃん(2月22日)、猫の日ではないか。
わたしはつねづね、もし捨てられた子猫を見つけたら、その子を飼おうと決めているのだけれど、いまだに、一度も出会ったことがない。運がないのか、そこに子猫がいてもわたしが気付かないだけなのか。

とはいえ、野良猫たちにはよく遭遇する。数日前、とても嬉しいことが。
いつもすりすりしてくる、ひとなつっこい白黒のぶち(かわいい、首輪がついているのでどこかの家猫がお散歩しているのだ)が、たたたっと走って目の前をよぎっていった。いつもはのんびり歩いているのに珍しいなあと思ったら、向こうから、黄色い太った猫が、のそりのそりとやってきた。よく見ると、去年の夏に見て以来、姿を消していた猫だ。彼はもともと後ろ足をけがしていて、いつも引きずって歩いている。顔はとってもふてぶてしくて、目は充血していてヤニでいっぱいだ。まんまるくて、色がこんがりとしているので、「おまんじゅう」と名前をつけていた。家の前を通り過ぎる彼を見るたびに、「やあおまんじゅう」「今日はどこいくの」と心の中で呼びかけていたのだ。天気がいいと、窓から見える倉庫の屋根の上で、日向ぼっこをしていたこともあった。
足が不自由だから、どこかでのたれてしまったと思っていた。おまんじゅう、生きていたんだね。
ぎゃおぎゃおぎゃおと、だみ声を張り上げていたから、恋猫として、白黒のぶちを追いかけていたのだろう。あんた、それはさすがにかなわぬ恋だよ、と突っ込みつつ、彼がまた姿を見せてくれることを、切に願ったのであった。

恋猫にして野良猫や屋根に寝る   紗