『外套』 江渡華子

『外套』 江渡華子

歯に硬き柿を飲み込む日曜日
晩秋や道細々と通学路
口癖の移して移る吾亦紅
食卓や私のほかは風邪ひいて
団栗を並べる友に子の宿る
ははおやに似てきて秋の終はりたる
外套の我がはらのこを隠しけり