「花のころ」 野口る理

卒業の窓辺に褪せてゆく造花
近道ぞがしやがしやくぐる花ミモザ
パンジーのざわめきを聴く煙かな
たんぽぽも咲かせ廃墟のそれつぽく
つくし摘み結局捨てる子どもたち
花冷えのマイクのコード雑に巻き
夜桜に魔法瓶ほどある魔法

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