「光れ光れ」 神野紗希

蜂飛ぶや電話ボックスがらんどう
ぶらんこの鎖握って乗るでなく
蜥蜴出て体も舌も土の色
菜の花や泡のごとくに羽虫湧く
先生の春帽子見失わぬよう
花満ちて無呼吸症候群の口
春の川本読む君へ光れ光れ

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