稲光してさざ波の立つ産毛
俳句甲子園を一週間後に控えた16日と17日、島根県の江津で俳句甲子園の講習会が行われた。松山市の俳句甲子園OBOG派遣事業というもので、各地で高校生達に俳句の作り方や句会、ディベートなどを体験してもらっている。島根は素朴で優しい雰囲気の生徒が多く、素直な俳句が詠まれていた。参加生徒も60人を超え、今後俳句甲子園に出場してくれる高校が現れないかと期待している。
この講習会は、地方大会がその地域で開催されるか否かを決定するほど大きな役割を担っている。広島は4月に行なった講習会をきっかけに、俳句甲子園に興味をもってくれる高校生が現れ、それから僅か一月の間に新しく3つの高校が地方大会にエントリーした。メンバーを集めて、句を詠み、更にディベートの練習をするというのは、口で言うほど簡単ではなかったはずだ。そのおかげで、広島での地方大会が実現したのだ。
その後押しをしたのが、顧問の先生、地域の俳人、地方のOBOGだ。
顧問の先生だって俳句ができるとは限らないし、大会に参加するのは相当の労力がかかる。そんな中、生徒たちの自主性や可能性を重んじて、身を粉にして大会参加に踏み切ってくれた先生方には、同じ教育者としても、元選手としても本当に頭が下がる。
どの高校にも俳句やディベートの仕方を教えてくれる先生がいれば良いが、そう都合良くはいかないものである。しかし、地域を探せば必ず何処かに俳句をしている人はいるし、高校生が望めば協力してくれる場合が多い。僕の母校、安芸南高校では俳人協会にも所属している奥田積先生が教えに来てくれていたし、今年初参加した広島の基町高校には、いつき組の稲穂先生が「折角なのだから勝ちにいきましょう!」と仕事の合間を縫って協力していた。自分たちもそうありたいと、僕もディベートの経験を伝えている。