2014年8月12日

アフリカの土の色なる残暑かな

メーカー :Aurora
名   称:Land of Africa, 限定 3678/7500 (2002年)
ペン先  :18K, B
軸など  :樹脂、キャップにオニキスのカボーション、ケース・インク付
吸入方式 :吸入式(リザーブタンク付)
購入日時 :2009/1/16
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 アウロラの大陸シリーズのひとつ。これまでアフリカの他、エイシア(緑と赤)エウロパ(黒と灰色)、アメリカ(青と赤)の4種が出ている。近々第5作のオセアニアが出るらしい。中でもシリーズ第1作のアフリカは大地を思わせるこの独特の軸の色が美しい。渦巻き(マーブル)模様は2色のレジンの混ざり方によって様々に姿を変え、この世に2本として同じものは存在しない。だから好きな人は同じアフリカを何本か持っていたいと願う。
 シリーズに共通のちょっとした拘りがあるのも嬉しい。例えばキャップトップには石のカボション(アフリカではオニキス、エイシアはジェード)、クリップの根元には大陸の輪郭の線刻、キャップリングにはその大陸を代表する事物(アフリカは槍と盾、エイシアは扇や仏頭)がエングレーヴされている。基本的にヒット作オプティマと形も大きさも吸入方式も同じである。
 俳句の世界でアフリカと聞くとどうしても阿部完市の「木にのぼりあざやかあざやかアフリカなど」を思い出す。あざやかなのはこの大地の色ではなかったか。タッシリ・ナジェールの岩壁、サハラやナミブ砂漠の砂、トンブクトゥやジェンネの町の建物、これらは皆このペンの軸と同じ大地の色をしている。かつて地上に登場したばかりの人類をはぐくみ、今でも数多くの野生の生物たちを生息させているアフリカという偉大な大陸に最も相応しい色と言えよう。