2014年8月23日

桔梗の花の底なる瑠璃世界

メーカー :Montblanc
名   称:Meisterstuck Solitaire, Ramses Ⅱ, Vermail、EK10068
ペン先  :18K, F
軸など  :ラピスラズリ、バーメイル
吸入方式 :吸入式
購入日時 :2012/6/27

8.23

最近世間ではパワーストーンが流行っており、お守りとして身に付けている人も多い。誕生石というのは昔から言われていたがそれも一種のパワーストーンなのだろう。このような流行よりはるか以前から存在し人々を魅了してきた宝石や貴金属もある。このラピスラズリもそのひとつ。聖書や仏教の経典に記載のある瑠璃がそれに当たるし、古代エジプトではとりわけ重要視されツタンカーメンの黄金のマスクにも使われている。

現にこのモンブランのペンには「ラムセス2世」の名が付けられている。ラムセス2世はエジプト第19王朝のファラオ、つまりツタンカーメンの第18王朝の次の王朝。古代エジプトの歴史はエジプト人と異民族の王朝興亡の歴史であるがエジプト人の王朝として最強だったのが第17~20王朝までの所謂新王国時代である。中でもラムセス2世は領土の範囲や国力などから古代エジプトで最も偉大な王と言われる。ヒッタイト王ムワッタリと闘ったカデシュの戦は有名。またヌビア(今のスーダン)にまで遠征しアブ・シンベル神殿を建設した。

昔から聖書に登場する「ヨセフを知らない王」が彼だという説はあったようで、映画『十戒』ではチャールトン・ヘストン演じるモーゼを迫害したファラオとして描かれユル・ブリンナーが演じた。あの紅海が二つに割れてエジプトの軍勢が海に呑み込まれるシーンは強烈だった。

ラピスラズリを使ったペンには他にクロスのタウンゼントの特別生産品(限定品ではない)がある。このソリテール・シリーズではキャップのみがラピスラズリ製で軸はバーメイル。