水澄みてふつくらとたなごころかな
水と少女
全体から一部を切り出して議論するのは不作法極まりないのですが、
どうやら少女と水は親和性が高いらしい。
もっとちゃんと述べると、
これらの句における水は神聖なものと深く結びついている。
その神聖な物と卑俗な物の間で揺れ動くのが少女性であり、
その揺れを素早いシャッタースピードでキャッチするのが
俳句の面目躍如たるところだと思う。
水涸れて天才少女とはかなし 田中裕明 『櫻姫譚』
蜩や男湯にゐて女の子 小澤實 『瞬間』
水澄むや尻餅ついて女の子 岸本尚毅 『鶏頭』