2011年7月6日

私は一人でくすくす笑った一人だ!一人だ!
 
飼い主の御中虫は今31歳だが、むろん彼女にも高校時代というものがあった。虫は私ノニノニの毛をとかしながら、高校時代の話をしてくれた。

「高校の時ってね、女子はとにかくグループをつくりたがるの。あたしはどのグループともそこそこ付き合いがあったけど、お昼ごはんを一緒に食べるのはAちゃんと決まっていたな」
「案外まともな人付き合いしてたんだね」
「うん。でもね、飽きちゃった」
「え」
「だから、飽きたんだよ。友達と一緒に弁当食うって行為にさ」
「飽きたって…じゃあどうしたの」
「まず、隣の教室に行ってみました」
「Aちゃんは?」
「知らないよ、そんなこと」
ひ、ひどい。。

「そんで隣の教室の、さして仲良くもない人と弁当を食べてみたのですが」
「どうだった?」
「つまんなかったですねー」
やっぱりね…。
「だからね」
「まだあるんですか」
「もう、一人で食べることにしましたー!わっしょいわっしょい☆」
「わっしょいわっしょい☆ の意味がわかんないけど、一人で食べたのね」
「うん。でもさ自分の教室で一人で食べたら、同級生のAちゃんをガン無視してるみたいで悪いでしょ」
「事実ガン無視してますけどね」
「だから、屋上に行った。屋上に行って、一人で弁当食べました」
「どうだった?」
「すっごおおおおおおおおおおくっ!ヨカッター!ちょうど桜の季節でね、中庭の桜の木のてっぺんが手で触れそうなかんじ。ここには誰もいない。わたし一人だけの世界。広くて風が通る。そゆうのすべて、今も目に焼き付いているよ」
「ふーん…」
「でもその薔薇色の日々は長くは続かなかったのだ、なぜならAちゃんが泣きながら自宅に電話してきたからだ。『そんなにアタシのことキライ!?ごはん一緒に食べるのもイヤなぐらいキライ!?』てさ」
「Aちゃんの心境はよくわかります。わからんのはあんたの鬼畜ぶりだ」
「そうかな?人間だれしも一人になりたいときがあるって話よ。ハイ、グルーミング終わりっ」
  
その後御中虫は高校生活そのものにも飽きてしまい、なにかと隙を見ては不登校や脱走をくりかえすのだが、それがさらにAちゃんの心を痛めたことは言うまでもない。
  
  

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