2015年3月23日

平家派も源氏派もゐる花見かな

「大衆性と芸術性は、どうしても二律背反してしまうものなのか」。大学時代、書家の紫舟氏にそんな質問を投げかけたことがある。それに対して氏は「本当に秀れた作品は万人に愛される力をもつのではないか」と答えてくださった。

一部の専門家から評価された作品が世の中で秀作と認知されていく。しかし、一部の専門家よりも大部分の門外漢から愛される作品のほうが良いのでは、と思うこともしばしばある。本当にいい俳句とは何か、その答えのない問いに挑み続けていきたい。