2011年7月13日

赤道直下に墓を建てたひできればピンクの

飼い主御中虫は、以前墓守のアルバイトをしていたことがあるらしい。

「そりゃもー大変だったわよーノニノニ聞いて!夏は暑いし冬は寒いし!わけのわからん雑草は生えてくるし!」
「大変そうだね」
「いやそんなことはいっこうにかまわない」
「…じゃ、なにがいやだったの?」
「墓の色と形状!あの四角いだけの素気なさときたら!あまつさえ全部グレー、グレーグレーのグレー地獄よ、おお!」

おお、ってほどでもないと思うが…本人は興奮してロッキングチェアを激しく揺らしている。
  
「だからねワトソン君」
「ノニノニですけど」
「吾輩は思うのである。墓石、ペイントすればいーじゃん」
「…なんか罰あたりだな」
「そんなことないよ。仏陀のボディペインティング見てみ?全身金色だぜー。そんなやつに仏罰をあたえられるいわれは無え!」

そんなわけで虫はどこから探してきたのか、墓石サイズの発砲スチロールを持ってきた。
「あたしお化け屋敷の制作スタッフもしてたから、こゆうの得意なんだよねー」
などと言いながらスプレーでそれを真っピンクにペイントしてしまった。
  
「なかなかサイケでかわいいじゃん」
満足したようである。
  
「じゃ、仕上げに名前を入れよう。ノ、ニ、ノ、ニ…っと」
ええええええええ…!!!
  
涙。

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