自分自分自分くしゃみ自分自分自分
「ファッション!セッション!アクション!」
飼い主御中虫が意味不明なことを叫んでいる。
「なにそれ?」
「ナニって…聞いてわからないの?くしゃみよ!フォトショップ!」
「…くしゃみね…花粉症?」
「ウン。虫は鼻炎アレルギーだから慢性くしゃみ持ちだけど、この時期はブタクサってゆう草がダメなんだよう…ティッシュ!」
「今のもくしゃみ?」
「違う、ティッシュ取って!」
取ってあげた。
「ぶしーっ!ふん!…はぁ疲れた。ところでさ、くしゃみしてるときって、不快ななかにも一抹の解脱感がなくね?」
「うーん…僕はあんまりくしゃみしないからわかんないな」
「へっ、くだらない人生ね!いい?くしゃみにはねえ、自意識をふっとばすそんな力がこめられているのよ!」
またはじまった。耳をぱたぱたさせて適当に聞いておく。
「自分それは自意識の連続体…生きている限り、そうねショッキングピンクのボンタン(今時そんな物があるのか不明だが)を履いた輩にどつかれて気絶でもしない限りそれは途切れることはないわ。ときに鬱陶しく忘れたいと思っても忘れ難く自分を自分たらしめるものそれが自意識、ちょっと兎聞いてるの!?」
「あー、うん」
「そのどうしようもない自意識を瞬間的に断ち切るパワーを持ったもの、それが、くしゃみよ!ハクションといった瞬間そこに誰も知らない謎の言語を操る別人格が現れ私たちはそれに一瞬支配される…まるで別次元からの使者のように…そう、ハクション大魔王とはよく言ったものだわ!」
「あのさ、ひとつ質問があるんだけど」
「なあにノニノニ?」
「くしゃみが自己の連続を瞬間的に断つものであるとするならば、しゃっくりはどうなるのかな?あれも別次元からの使者?」
「…しゃっくり?なにを言ってるのノニノニ?しゃっくりと自己の関係ですって?しゃっくりは単なる横隔膜のけいれんよ?別次元からの使者ですって?おかしなノニノニねフフフ、フフッ…」
「…もういいよ…アンタの性格は十分わかったよ…」