2016年3月25日

三つ編みの少女薊に嘘をつく

少年は、嘘であるとわかり易い嘘をつく。嘘を身の内に抱え続けることが、生来定着しないように、心身が構成されているように思う。少女は違う。嘘を貫く意志が、少年を凌駕している。薊の花を手にとり、ぬかりなく、罪無き嘘のリハーサルを行う。