2017年2月10日

春の雪電車は音だけでよぎる

最も衝撃的な誕生日プレゼントは、「祝!18才」と書かれた手作りのり弁と運気の上がる謎の数珠で、贈り主は私が卒業したあと、高校では生徒会長だったらしく勉強もできた。
ちなみに弁当のおかずにはくらげの和物が入っていたことを覚えている。変だった。ダサかったけれど、そういう変なところが楽しかった。

お正月に高知で久しぶりに会って話したけれど、同じ東京に住んでいるのに、別の線上にいるみたいだなと思った。阿部青鞋の〈かたちなきものあり春の影をなし〉みたいに、むかしの影だけがそこにあった気がした。

わたしも、彼も、前とは変わっちゃったんだろうな。