2017年2月17日

バレンタインのいらないチョコで消すタバコ

興味のあることに関しては自分でもよくわからない行動力が働く。
下北沢にサイファーをしに行った。
(演劇の先輩が卒業後趣味でラップをやっているらしく、興味があったので連れて行ってもらうことにしたのだった。)

以前からラップバトルの番組「フリースタイルダンジョン」は見ていたので「要はことばの取り合わせってことでしょ?」と思っていたが甘かった。思うような言葉が咄嗟に出てこず、気づけば「コトバブチかますゼ」みたいな表面的なものばかりが口から出てしまう。悔しかったのでその晩帰ってから「フリースタイルダンジョン」をもう一度見直し、思いついた言葉を韻別にノートに並べて貯めていくことにした。

それ以来サイファーには参加していないが、時々彼らのことが浮かぶ。即興で言葉を紡いでいく中に「韻」を考えることがあり、音と韻、ストーリーが上手くハマると気持ちがいい。「俳句やってるんですよ。」と言うと、即興で「字余り」という単語をラップに読み込んでくれた。その後は山頭火の名前が出たり。
「ポエムっぽいすね。」と言われながら辿々しく即興ラップに加わった。

タバコの煙が凍てた風を通り過ぎる中に、どうすることもできずただ言葉を吐き出す若者の姿を見た気がした。