2017年8月5日

梧桐の雨走らせる眠りかな

―――応募した賞のこと

18才、高校3年生のころ、母のすすめで地元の徳島新聞に幾度か投句したことがある。
大高翔さんが選者で、25歳以下対象の投句欄が開設されたのだ。たぶん、投句が少なかったのだろう、送れば掲載されたと記憶している。《薄氷や壊れる強さ持つてゐる》が年間賞をいただいたのは嬉しかったが、賞に応募している感覚はなかった。

20才、大学2年生のころ、角川俳句賞に応募した。
上京し学生句会に出入りするようになって出会った人たちがほとんどみんな応募していたのだ。そのための強化句会なんかもあって(100句出しの句会や、作品に相互で○×つけたり)、この祭に参加せねば!と思い、角川俳句賞のなんたるも知らずに50句どうにか寄せ集め、市ヶ谷の夜間もやっている郵便局へ走ったのを覚えている。それはもう夢中だった。「ハンモック」というタイトルだった。ハイクマシーンでやっていた落選展にも作品を出したと思うけれど記録はない。当時の句稿を見ると《チャーリー・ブラウンの巻き毛に幸せな雪》はみんなに×をつけられている中、谷雄介さんだけが◎をしてくれていた。
翌年からは、もう出さなかった。はて、この祭ってなんだっけ?と、立ち止まってしまったのだ。私、みんなが参加してるから参加しているだけじゃん…と、びっくりしてしまった。「忘却」50句は頑張って揃えたものの、投函されないままに。

◆次回は、山口優夢さんインタビュー

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