2017年9月20日

まきびしの少しいびつを良しとして

●旅する祝祭●

自然派寄りのヒッピー・カルチャーにはあまり興味がないのですが、その一方で文明派寄り(完全に語義矛盾ですね)のヒッピー・モダニズムはかなり好きです。

その発想があくまでも個を離れず、バックミンスター・フラー的な合理性・抱括性には決して向かわないタイプの作品(というとフラーを批判しているみたいですが、いえいえ、彼は同時代のだれよりも独創的な人だと思います)がツボ。本人がエコロジーなんて言ってるときも、端から見ると、いやあなた、これって単なるクレイジー、ってノリのものだとさらに良し。

上はストックホルムにあるドーム・オブ・ヴィジョン。これ、コミュニケーションセンターらしく、素晴らしいことに、やどかりみたいに街中を移動できるんです。旅する祝祭。ちょっと往年のハウス・ルッカー社(下)を彷彿させるような味があります。