自生地ににょきにょき生えてきちゃうもの②

2017.8.31東京四季出版刊行
福田若之句集『自生地』より

朝五時半に起きて海鮮丼を食べに行き朝ビールを飲み、昼はライオンでビールを飲み、夜は夜で家でがばがば飲み、寝る。
久しぶりの平日休みはそれで終わりました。今自分の新しい句集の作業のうち、句を選ぶ作業が終了し、力を使い切ったように、無気力で何もする気が起きません。だらだらだらだらしているうちに、少しづつ回復するのを待っています。
人間は100頑張ると100の休養が必要だと思いますが、僕は100頑張ると250ぐらいの休養が必要です。だから、もう少し、だらだら過ごそうと思います。面白い本や句集を読むことも休養の一つ、最近良い句集がどんどん出ていてありがたいです。

さて、福田若之句集『自生地』の続きを。

ヒヤシンスしあわせがどうしても要る

どうしても要る。

少し物、言いたげにかまきりの首

ごにょごにょ動く、その口。

ソ連の体操少女のような噴水

コマネチ、はルーマニアか。

母を捜して出目金と少年と

相棒は出目金。

いない姉は金魚に唄はない死なない

いないから。

てざわりがあじさいをばらばらに知る

あぁ、これは紫陽花。

入学の日の髪型の記憶が、あ。

髪型が、わ。

言葉狩り族と撃ち合う虹の上

負けるものか。

箱庭の作者が映り込む水面

巨大な僕。

また本を読まないでいる蛾をみている

見るでもなく、蛾を見て。

オキザリス電話をへたくそに切る

あぁ、うまくいかない、色々と。

猫ですしじゃあなんでちまき食ってんのって話だわな

なんか、気になる句だわな。

寒空に言葉もなくて休みます

です。疲れたです。

冷やし中華食べて仲間のいない昼

ぽつんと食べる冷やし中華、味は普通。

あと一回ぐらいやろうかな。連作じゃないと面白さがわからない句とかもたくさんあるので、ぜひ本屋さんで手にとってみて下さい。

じゃ

ばーい