2012年3月29日

「を」と上手く言えない叫びほたるいか

前略
 クイーンというと、”We will rock you”とか、”I was born to love you”がテレビでも使われていて有名ですが、実は、彼らの曲には日本語が入っているものがあるんです。知ってました? 僕は知りませんでした。カップ・ヌードルのCMの「ほかの~じゃ嫌だも~ん 好きだも~ん」ではないです。”Teo Toriatte”と題されたこの曲の歌詞の、日本語のところを記しておきます。

手をとり合って このまま行こう
愛する人よ 静かな宵に
光を灯し いとしき教えを抱き

 ヴォーカルのフレディー・マーキュリーは、「を」の発音がすこし「よ」に近くなることがあって、それでも、なんかかっこよくて。それはきっと、日本のファンと通じ合うために不慣れな外国語と真剣に向き合っているのが感じられるからなんだろうと思います。言葉が滑らかでなくとも、いや、言葉が滑らかでないからこそ篭もる情感というのもあるのでしょう。去年の三月に発売された『ソングス・フォー・ジャパン』というチャリティー・コンピレーション・アルバムにも収録された曲だそうです。
 俳句でも、滑らかでない言葉に篭もる情感というものが、あるのかもしれません。それを伝えるためになら、言葉が、普通の意味で上手くなくたっていいと思えるような何かが。
 では、またあした。

草々

3月29日

“洋画・洋楽の中の変な日本・がんばる日本”より
福田若之