2012年6月3日

知力てふ体力ありぬ森林浴

 

昨日に引き続き、森の話。僕の住んでいるところは学生寮で、市街地から電車で20分程度。そこに住む魅力はなんといっても、裏に、馬や鹿がいる森と綺麗な湖があること。調子のいい日はランニングをする。

ある日森の奥まで走ってみると、子どもが二人、弓矢の練習をしていた。こっそりと近寄って見ると、彼らは意地悪そうな目つきをしてこちらに弓矢を向けてくる。弓矢がどんなものか知らなかった僕はすぐさま木の陰に隠れたが、矢は3メートルくらい先にへろへろと落ちた。肩すかしである。

寮に戻ると、隣の部屋の中国人の友達に、悩み相談をもちかけられた。快く引き受けたが、彼女はものすごい勢いで英語をまくしたてる。僕は相槌を打ち、重大な聞き間違いをしないように耳を傾けることで精一杯だ。結局、大した言葉をかけることはできなかったが、彼女は僕の姿勢を有難いと思ってくれたらしい。彼女の剣幕は、まさに言葉の弓矢であった。あどけない少年たちよりよっぽど厄介だ。この、僕の苦手な英語については、この1カ月間に、多くを語ることになるだろう。

ちなみに、寮には一つの廊下と大きなキッチンがあり、これを十二人で共有している。部屋はそれぞれ個室で、家賃は3万円後半。意外と安い。一番付き合いも多いコリドーフレンズについては、名前を交えて紹介していきたい。