2012年6月8日

雲海を抜けて時計の統べる国

午前0時30分、イギリス・ストラステッド空港に到着した。僕が今まで行った国と違って、ここはゲートのチェックが非常に厳しかった。自分の泊まる場所、旅行の目的などを紙にいちいち細かく書かないといけない。国籍がEU外の人は、ゲートの前で長時間待たされる。

そこで、前に並んでいたアメリカ人と喋った。38歳で、原子力発電所で働いているメカニックエンジニアらしい。今から2時間かけて、車で帰ると言う。話しているうちに僕の順番が来て、ゲートのおじさんに、なぜスウェーデンに滞在しているのか説明しろ、ホステルの予約証明書を見せろ、などとぶっきらぼうに根掘り葉堀り聞かれた。やっとのことで出口に通されると、アメリカ人の姿はなかった。「Have a nice drive!」くらいは言いたかったのだけれど、これも旅の醍醐味だと思おう。

今日は人生初の空港泊にトライして、明日はバッキンガム宮殿から観光をスタートする。

雲海は、山に登ったり、飛行機に乗っている時にだけ使える特別な季語だ。海外詠の可能性も、常に考えている。