「巷の巻」より
今日は仕事もお休みで、今18時なんですが、昼から飲んでるのでもういけません…。
昼酒の良いところはなんだかとっても悪い事をしているような気がするところです、あぁ良い気分。最近は人様に嫌われると傷付くので、乱れるわけにはいかない飲み会へ行く時は「ウコン」やら「ノミカタ」やらを飲んで、しかもだいたい何か食べてから行くようにします。あぁなんだか僕も弱くなったのかしらんと悲しくなりました。昔はもっとけろっと酒を飲んでたのになぁ…。
さっさと酔うのはお金がかからないから良い事なんですが、部屋の中でふらふらふらふらするのも、まぁ楽しいような寂しいような。
六月に入ってから妙に気分が沈んでいけません、絶望的な事ばかり考えて、笑顔がひきつる…、そんな時に向いてるのは川柳、古典川柳は特に明るい、ぺらぺらページをめくると少し、気が晴れます。
そんじゃ、先週の続きね
銭湯へ隣の亭主おさえて来
近いからって…、いやいや昔は良かった
毎日のことだに湯番どきどきし
見てる、あの人見てます!ひぃ
物騒と知って合点の入込み湯
「入込み湯」って混浴ね。うーむ、女は強し。
田辺さんの解説は
「それは相模下女だろう。物騒を承知で乗りこんで行って、男のなすがままとは、あきれはてた女である。」
…相模下女…、今ならタブーだろうなぁ…、でもタブーが表現の幅を狭める事もあると思うんですよ、落語とか歌舞伎の差別表現は嫌な気がまるでしないし
居酒屋の項あまりに素敵なので田辺さんの文章を載せます。
曰く、居酒屋とは
「居酒屋で一杯ひっかける酒を居酒という。一合四文の酒を、湯豆腐かするめの脚でのむ。至極簡単な酒だが、酒のみにはこれが一番。枡のすみからキューッとあおる酒の味はどんなお茶屋でもあじわえない。居酒屋は居酒見世ともいう。」
あぁなんて、酒のみに深い理解と愛情、みなさん「古川柳風俗事典」ぜひ手に入れて読んでね。
居酒屋のねんごろぶりは立って飲み
通は立って飲む
見世中を雪にして行く居酒飲み
雪だろうが何だろうが飲みたい時は飲みたい
離別した女房と並ぶ切落し
切り落しって芝居の平戸間、最下等席らしい。このあと酒でも行けばドラマだけど…
北流は親父の解せぬ謡なり
田辺さんの解説読んで、ほーっとにやにや
「喜多流ではなくて北流である。すなわち北国流、吉原流である。」
いつの時代にも馬鹿息子が居るというのはなんだか、勇気が出る
雨宿り惜しい娘に傘が来る
昔も今も可愛い娘にはだいたい、ほとんど良い男が付いていらっしゃる、けっと唾を吐こう、悲しみだけが友達です。
おらもむかしはと紅葉の親父同士
紅葉見に行ってきます、ってのは、大抵吉原に行ってきますだったそうな…
紅葉見にいきやしょうかと舌を出し
吟行に行ってきます、というのも嘘かもしれんよ…、うふふ
うーん、完全に酔いました、もう無理、また来週
バーイ