2012年6月9日

ホステルの隣人祈る青時雨

出鼻をくじかれてしまった。バッキンガム宮殿は13日まで改装工事中で中には入れなかったのだ。webサイトには掲載されていなかったので、観光客はみなため息をついていた。しかし、遠目から眺める宮殿と、そこから真っ直ぐに伸びるThe Mall は壮観の一言だった。

Mallを抜けてトラファルガー広場へ行く。高校で習った世界史の知識はほとんど残っていないが、ネルソンがナポレオンを撃退したことくらいは覚えている。ネルソンの像のすさまじい高さに圧倒された。

自分の知識を体験によって理解することの喜びは、他の物に代えがたい。ほんの一握りの歴史さえ知っていれば、いろいろと想像が膨らむ。イギリス人はきっと、あまりに喜んだためにこんなに高い像を作ったんだろう、などと。脳が、嬉しくなる。不思議なことだ。

しかし、ベイカー街では、十分な想像力が働かなかった。ホームズが住んでいたとされる番地を見て、心が震えるも、いくつかのおぼろげなエピソードしか頭に浮かんでこない。やはり、事前知識は大事だ。

今日はロンドンの地理をいくらか把握できた。明日はどこへ行こう。