でたらめに星を結べば海月かな
(承前)
スウェーデンに在住している日本人女性たちに移住の理由を聞くと、やはり留学中に恋人を見つけて、こちらに移ったパターンが多い。なんと勇気があり、ロマンにあふれる決断だろう。言語と文化の違いという障壁を越えて、遠く離れた国へ行く。その概念がそもそも僕にはなかったし、あったとしてもできるだろうか、と思った。仮に素敵な外国人と巡り合ったとしても、英語やその他の言語で100%の意志疎通をすることができない。だから、恋愛感情として好きだという感情がその障壁を飛び越えるという現象が、僕には起こりそうにない。
そう話すと、こちらに20年以上住み、フィンランド人の男性と結婚したよりこさんは「私はスウェーデン語で彼とコミュニケーションしている。スウェーデン語はどちらにとっても母国語ではないけれど、私たちは間違いなく言葉以外のところでもしっかりと繋がっているわ」と力説してくれた。はっとさせられた思いだった。言葉が全てだと思うと、見逃してしまうことがある。僕が俳句をやっているからだろうか、言葉、すなわち日本語に敏感になりすぎているのかもしれない。言葉で伝わらないことのもどかしさを、他の人よりも重大な事だとらえているからだ。