嵐の中で、山羊がぽつんと一匹立っている。
人間はきっと立ち通していることはなく、座ったり歩いたり食べたり読んだり寝たりして過ごすだろう。
こうして山羊を見つめていたりもするのだろう。
雷ではなく「雷神」とまで言ったところで、「や」で切らず「に」とつなげたところで、
対峙している山羊の小ささと、雷の荒々しい光が、より際立ち、
山羊の静かな瞳で雷神を抑えようとしているかのようだ。山羊はただただ立ちどおしているだけなのに。
『根雪と記す』(マルコボ.コム、2012.4)より。
嵐の中で、山羊がぽつんと一匹立っている。
人間はきっと立ち通していることはなく、座ったり歩いたり食べたり読んだり寝たりして過ごすだろう。
こうして山羊を見つめていたりもするのだろう。
雷ではなく「雷神」とまで言ったところで、「や」で切らず「に」とつなげたところで、
対峙している山羊の小ささと、雷の荒々しい光が、より際立ち、
山羊の静かな瞳で雷神を抑えようとしているかのようだ。山羊はただただ立ちどおしているだけなのに。
『根雪と記す』(マルコボ.コム、2012.4)より。