2011年6月3日

歩むたびかがやく同性愛の河馬

去年の秋、金沢に赴いた。
金沢の主だった観光スポットを一通り廻った後、
地元の友人が「カバを追悼しに行こう」と言った。
友人に誘われるがまま、いしかわ動物園へ。
長寿日本一のカバ「デカばあちゃん」が大往生を果たしてからちょうど一ヶ月が経っていた。

カバ舎にはもちろんデカはいなかったが、
その代わりにデカへの感謝を気持ちを伝えるメッセージカードが
カバ舎の脇の建物の壁一面に貼り出されていた。

動物達が僕達のことをどう思っているかは畢竟分からない。
しかし、僕達はどうしてこんなにも強く、彼らのことを「想う」のだろうか。

以下、河馬の登場する句をいくつか。

河馬の背のごときは何ぞおでん洒　　　　　上田五千石
風呂敷をはい出て燃える春の河馬　　　　　坪内稔典