甲州街道西へ東へ霾る都心
大学2年のときに、第三外国語として少しだけ中国語を勉強したことがあった。
中国人の先生は柔和な笑顔が印象的なダンディーなおじさまで、駒場で受けた授業の中ではわりと熱中して取り組んだほうだと思う。
が、問題は発音であった。声調やピンインは頭で理解はできるものの、どうやっても先生と同じように発音できない。口をすくめたり引き伸ばしたり舌の位置をあれこれしても、一向にダメ。
しだいに、日本人にはLとRの発音が区別できないとか、どうしても発音できない音があるとか、そういう言い訳めいたものが頭をぐるぐるするばかり。どうして日本語以外の言語を学習する環境に小さい頃置いてくれなかったと親を恨んでも当然仕方がなく。
結局、学期末の試験を待たずして、学習を断念してしまった。
そんな中国語、いまでもよく覚えている表現が、”买东西”(買い物に行く)。
東や西へ行くことが買い物に行くことだなんて、面白くないですか?