句集「さうぢやなくても」(2005年)より引いた。
姉妹が俳句に描かれることは、そう少なくない。姉妹とはそんなに詩的なのだろうか。
雑誌「MAQUIA」6月号の齋藤薫さんのエッセイは、姉妹についての話だ。化粧品の雑誌なので、姉妹の美貌について記載されているのだが、「“姉妹”だと、たまたま一緒にいたという“たまたま感”がなくなり、個性に必然性が生まれる」との記載については、姉妹という特性のすべてにつながるのではないだろうか。
妹は姉の「死」へと向かう。それは通夜や葬式などの行事ではなく、「姉の死」という現実に向かっているのだ。しかし、それは悲しみにくれているわけではない。妹は姉の老いも自分の老いも認めているのだろう。それに気付いた作者が「婆」と言ってしまうことに潔さを感じる。
「たまたま感のない個性の必然性」について、男兄弟と何が違うかと言われれば迷うが、単体の魅力を束になることで増やすのは女性ならではなのかもしれない。花空木の雪のような白さや清々しさが、年老いた姉妹をより儚く美しく見せる。