蜘蛛に見られて蝋燭の火を継ぎぬ  望月周

蜘蛛の巣の張る天井、うすぐらい夜の室内に、男が入ってきて、蝋燭の火を継ぐ。

蜘蛛が意志で、男が体のようだ。

「俳壇」2015年5月号より。