思いを寄せる相手に対して、うまくコミュニケーションがとれずに、もどかしくてつい湧き上がる暴力的な衝動を、「手鞠花で殴」るという行為を通してぶつけた。「振り向いてくれた」と喜ぶ私の笑顔には、ささやかな狂気が潜んでいて、やるせなくもある。とはいえ、バットや鍋で殴るわけではなく、あくまで手鞠花。相手を傷つけないぎりぎりのラインを保って、自分の必死さを伝えようとしている。殴った衝撃で散った白く小さな花びらが、きらきらと輝いて、ちょっときれい、と思ってしまった。
20代以下のインターネット週末活動句会、略して週活句会の年に一度の合同ミニ句集「WHAT 2015 Vol.3 A」(マルコボ.com 2015年8月)より。作者の寒天は1992年生まれ。