雪の窓料理に皿も尽く頃の  生駒大祐

心づくしの時間を過ごして、足りた心で見つめる窓に雪。
「雪の窓」という現在から、食卓を囲んでいた直近の過去へと優しく心が広がってゆく。
もう、言葉もいらない。

二度現れる「の」が、沈黙を深くしている。

同人誌「オルガン」最新4号より。