初空や水とはうしなはれやすき   生駒大祐

水が水であるということは、かんたんなことのようで実はむずかしい。
温度が低くなると氷(固体)になってしまうし、高くなると湯気(気体)になってしまう。
そして、液体という状態は、とかくこぼれるし、吸収されてしまうし、混ざってしまう。
我々にとってあまりにも身近なもので、普段はあまり考えることもないが、
美しい新年の空の下、水が水である状態で出会うということの重大さを思うのかもしれない。

うしなはれ」(週刊俳句第245号、2012.1.1)より。

週刊俳句では新年詠を募集しているようです。今日まで!