ヘルメット脱ぎし星空霜にほふ  高柳克弘

顔まで覆うヘルメットだと思いたい。ヘルメットの中は閉ざされた空間で、そして少し暖かい。それまで遮断されていた外の空気が、一気に自分の中に入ってきたのだろう。冬の星空が美しいことは言うまでもない。見上げた星空の美しさに霜のにおいで、冬であることを改めて実感する。それはずっと続いているもので、明日も続くものなのだろうが、これからも続くだろうその広さに一日は終わるのに、少しわくわくしてくる。

『鷹 49巻第一号』(鷹俳句会 2012年1月5日)より