少年は我に頭突きや春待てる   小澤實

少年というものは、そのナイーヴさゆえか、やり場のない力を持て余しているもの。
「我」のこの余裕たっぷりの詠み口からすると、単なる攻撃ではなく愛情も感じているようだ。
「少年」と「我」のコミュニケーションのひとつとしての「頭突き」。
そしてこの人はそんな少年を優しく見遣りながら、一緒に、ただ春を待っている。

俳句に添えられている日記を読むと、『俳コレ』の小論に引用されている林雅樹氏の、
日脚伸ぶみのる思へば摩羅も伸ぶ」「フィギュアスケートみのる回転CGだろ」を読んだそうだ。
林雅樹の作品のタイトルは「大人は判つてくれない」。
きっと俳句の挨拶性を重んじている小澤流の相聞句にも似た挨拶句なのだろう。

小澤實の俳句日記 2012年1月16日 (ふらんす堂ホームページ)より。
この日記には、1か月前の実際の日記が掲載されます。(文章は翌日には更新されてしまいます。)
リアルな小澤實の生活を感じることができるので、ファンは必見です!