連翹のさわがしき黄とこぼれし黄   下村志津子

うわぁーっと生い茂るように咲く連翹。
ひとつひとつは控えめで可憐な花であるのに、木全体となったときの勢いが凄い花だ。
木でまだ咲いている花を「さわがしき黄」として生命力を見せ、
木から落ちてしまった花を「こぼれし黄」とし、対比的に静けさを見せている。
こぼれてしまっても、なおも黄色いのがなんだかかなしい。

『可惜夜』(角川書店、2010)より。