空気にふれ幽霊にふれ夏休み  越智友亮

夏休みは、肝試しとか、お盆とか、幽霊のことをすごく思うシーズンだ。そんな夏休みらしさをたたえていながら、この句は新鮮だ。空気にふれたそのとき、それは幽霊に触れたのかもしれない、と思う感覚。まるで空気のように、エーテルのように、幽霊がこの世界にたっぷりと満ち満ちているのだったら…越智のこの句を見ていると、それは怖いことではないという気がしてくる。なにか、透明で静謐で美しいありようだと思える。

「俳壇」2011年8月号より。