父の日や初めて象を見た昔   高角美津子

祝日のない6月を彩る「父の日」。母の日よりもなんだか静かなイメージ。
父の日は日曜日と決まっているから、休日の安らぎが感じられる。父と一緒に象を見たのかもしれない。
「初めて」なのに「昔」と終わる違和感が、「象を見た」感動をより際立たせ、
そもそもの「象」の起源にまでさかのぼっていくような広がりを持たせている。

「猫の腹」(『古志青年部年鑑作品集 第一号』2012.3)より。