お彼岸の頃、お墓参りをしている。手を合わせ静かにつぶやくワンシーン。
「金髪」は白人女性のことだろうか。この略し方が、いかにも安っぽくてリアリティがある。
墓を目の前にし故人に報告することとして、金髪の人を抱いたことを選ぶあたりに、
この報告者と故人の関係性、そして彼らの人生が見えてくるようだ。
自慢なのだろうか、それとも故人に追いついたということだろうか。とにかく「金髪」への愛が全くない。
きれいな言葉を並べる墓参りよりもずっと侘しく悲しくて、なんだか泣けてくるではないか。
「貧困と男根」(『新撰21』邑書林、2009)より。