鷹匠の放ちし鷹の日に光り   田中王城

「鷹匠」という仕事はかっこいい。鷹のするどいまなざしと、その鷹をコントロールする様、美しい。
テレビで見たことがある、くらいの知識しかない私でも(だからこそ、か)憧れてしまう。
「鷹匠」が命じるとおりに飛んでゆく「鷹」の清々しさを「日に光り」とする客観性。
鷹自体が光りを放っているわけではなく、日の光が当たっているだけなのだけれど、とても眩しい。
鷹を見送る鷹匠の視線は、厳しくも愛があり、それを鷹もきっと感じているだろうあたたかさがある。

岸本尚毅著『虚子選ホトトギス雑詠選集100句鑑賞 冬』(ふらんす堂、2012.10)より。