平成25.9.20文學の森刊行
髙勢祥子句集『昨日触れたる』
あぁ、日曜出勤は辛い。体がバキバキですぜ、あぁ辛い。こんなのがいつまで続くんだろうかと思うけれど、それさやっぱり一生続くんだろうなぁ…。
なんか、 好きな句集読もう、なんか良いやつを。あ、今年の良い句集の一冊、髙勢祥子さんの『昨日触れたる』を読もうかな。
髙勢さんとは「俳句王国がゆく」でご一緒させていただき、A子と三人で焼酎飲んだりしてからぐっと仲良くなれました。
髙勢さんは俳句雑誌等の写真の通りの、上品でフワッとやわらかな空気を纏った方ですが、素晴らしい事にお酒まで強いんです。こう、品良くクイクイですな。
我が家でやった焼酎会では、最後は足腰立たなくなるまで飲んだものでした、いやー楽しかったですね、髙勢さん、焼酎残ってますんでまたいつでもやりましょう。
えーと、句集に戻りましょう、美味しい水を飲むように、するすると体の乾きを癒してくれるような句がもりもり入っています。
ねと言つてやはらかなこと雲に鳥
日曜出勤のように辛い日はこんな句を読み返したい。一句目にふさわしい優しい句。これはどういう句かとかそういう句じゃなくて、優しさでござるよ。
春の山一人にひとつづつの窓
A子が一番好きだと言っていた句、なかなかわかってるじゃないかA子よ。明るさに希望がある。
花の山より満員のバスが来て
句集中、僕が一番好きな句はこれ。人の幸福またいなものが詰まってます。
行く春や河を挟んで人と犬
あ、これも大好きな句。句集の中ではもしかしたら目立たない句かもしれませんが、僕にはちょっと泣きたくなるような句です。「雲に鳥」の句もこの「行く春」も古典からもらった栄養を活かせる髙勢さんらしい句。談志が言ってました「伝統を現代に!」
青葉若葉百の約束守られて
えらい、そんな人
葉桜をくぐる静かな本を持ち
静かにじゃなくて「静かな」ね、何の本かなぁ。ちなみに『耳をすませば』はいつ観てもキュンとします。
くちなわや昨日触れたる所へと
説明のできない「感じ」って大事だと思ってます。髙勢さんは感覚や感じというものを大事にしている作家なんじゃないかなと。この「くちなわ」は美しい時間そのもののような。
日曜のパジャマの軽さ夏の草
元気、嬉しい、パジャマ、日曜!
甘海老のほの明るくて戻り梅雨
これすごく甘そうで美味しそう、甘海老は甘いもんだけど。
大小の雲の増えゐる昼寝覚
ふわぁ~あ、と目覚める。
鶏頭を刈るや思ひのほか軽く
それそれ←と書いたらちょっと怖い句に見えてしまった。
たましひの入るには小さき胡桃かな
使わぬ部屋にたましひ入れ
蟋蟀や明朝体の脚持てり
これ好きな句、あぁ気持ち悪い(麒麟は蟋蟀も怖い)けどそんな感じ。僕虫ダメだけど虫の句は好き。あと虫さんは好き。
火の粉かと思ふ小雪の降り始む
ヨン様のポーズで味わいたい句。かなり好きな句です。世界は静かに美しく、少し激しく。
全集の隙間一冊分の寒
一冊分のガラン、すなわち寒。
好きな句抜くとすごくたくさんあるので、来週も続く、良い句集です。
じゃ
ばーい