登四郎どうしよう⑤

平成2.11.20 富士見書房刊行
俳句研究別冊 能村登四郎読本

32年生きてきて、初めてプラネタリウムに行きました。

快適で快適で、45分中35分以上は寝てしまいました…。日が沈むのと日が上るの(つまり始まりと終わり)しか見ていないので、星はほとんど感じませんでした。

プラネタリウム、あれ、皆寝ないで最後まで観ているんだろうか。

椅子が後ろに倒れて、暗くなり、適度に涼しく気持ち良い、寝て下さいよと言わんばかりの状態じゃないですか。

お金を払うだけの価値のある、とても良い昼寝でした。

『枯野の沖』の後半です。

他所者を見る眼が覗く黍の蔭

村。

納戸神へとごきぶりの疾走す

右のごきぶりを打ったら左のごきぶりも打ちなさい。

蜻蛉むれ殉教の丘まぶしくす

蜻蛉は祈りと合う。

二十六聖人大夕焼に合掌す

合掌す。

夏草や牛の嗅ぎよる馬若き

馬が嗅ぐのではなく牛が嗅ぐ。夏草がむわっとしている。

裸で汲む肥後酒の名は「美少年」

お好きなようで。

炎昼の闇なす土間の大水甕

昔の土間にはでかいものあり。

桜島盆の夜も燃え空すかす

長渕。いや、違うけど。

膨れんとして膨れざる餅あはれ

餅を観察。この辺りの句に晩年の句の面白さがちらちら見える。

水洟をこらへしよりの視野くもる

テイッシュを箱で。

夢の中に見し景に似て雪ふりをり

ぼーっと立つことの楽しさ。

酒弱のつきあひ果たす雪解靄

高知ではどんだけ飲むか、ちゃんと潰れるかが大事。飲まず潰れず、は宴を楽しんでいないとされ、喜ばれない風潮がありました。もちろんそれではいけないんだけど、なんだか懐かしい。

逢坂山雨後の春日に松かをり

温泉の素のような気持ちよさ。

あえかなる涅槃図かかげ尼住めり

涅槃図を大切に守る尼。

眩しみつ真先に穴を出し蟻よ

蟻「働きたくねぇ」

廃船を焼く火が赤し梅雨晴間

むわっとした梅雨の時期の。

魚死して流木にまじる梅雨鬱々

梅雨鬱々の鬱々感。

都辺に葛咲き折口先生忌

葛と言えばの折口先生。

露ちるや一言で足らふ男同志

ん。

割れ柘榴詩をすててより友は富みき

富みたいけど、富みたいけれど。

胸奥の景に雨ふるひとつ鳰

ひとつ鳰。

義眼うごかずすばやさの牡蠣割女

とっくの昔に義眼じゃよ。

婆の声若し冬田に鶏呼んで

ヤングな婆様。

夜空あをき七月迎ふ浴後にて

ふーぅ。

冷されし馬なりすれちがひざま匂ふ

馬のたましいきんきに。

プールより出て耳朶大き少年なり

ぷるんと耳朶。

ごきぶり死す脚二三本身をはなれ

最後の最後まで怖い。

焦げるその寸前に炊けし栗の飯

絶妙な。

隣人のぬくもりのこる柚子貰ふ

ちょっと、嫌かな。

毛糸編おのが抜毛も編み込んで

かなり、嫌かな。

ひとつ狂へばつぎつぎ狂ふ花の暮

どんどん狂う。

春ひとり槍投げて槍に歩み寄る

槍は友達。

しづかな熱気寒行後の僧匂ふ

僧、お好きだなぁ。

初蝶にともなふ暗き記憶あり

記憶の中にも初蝶。

競泳のとほきひとりに眼離さず

視線はレーザービーム。

泳ぎつつふと溺れたし鰯雲

そんな日も。

夏まけの妻おろおろと人なかに

頑張っている感じが健気で良い。

冬耕の音そのほかもすなほな音

心穏やかな一日。

傷なめて傷あまかりし寒旱

そんな記憶。

あぁ、長かった。

じゃ

ばーい