登四郎どうしよう19

2010.9.24 ふらんす堂刊行
能村登四郎全句集より。

もちろん人による話だけれども、僕の世代はおとなしく、下の世代はもっとおとなしい気がする。なんというかちゃんと大人で、馬鹿みたいにはしゃぐことがない。電気やガスは止まったことがなく、学校も一限目から行っていそうな雰囲気がある。

もちろん全員がおとなしいわけではなく、凱くんが翔くんの恥ずかしい姿を写真で見せてくれたりすると、なんだかホッとする。最近の若い男子は美脚である。

ちゃんとしていない僕は若干浮いていて、皆あぁなっちゃおしまい、みたいな眼で僕を見ている。

僕より少し上、45歳ぐらいの人達はとてもよく食べる。唐揚げとかラーメンもどんどんいける。

さらに上、60代前後、これが一番元気で、はしゃぎ、飲み、食べる。バブルを知っている人は永遠に強い、痛風になろうが酒を飲み続ける。

さらに70代やそれ以上の人達。こちらも元気、飲み、食べ、俳句俳句。長く生きればもちろん病気になるが、病気になっても元気な姿を見せ続けてくれる。

…単に僕の周りが元気なだけなのかな、元気な人達を見れることは嬉しい。

得体の知れない老人になりたい。

あ、能村登四郎の全句集を買いました。この全句集は読本にはない11句集以降が収録されていて、また登四郎は晩年ほどいい感じなので、これは買う価値があります。

「長嘯」より。

霜掃きし箒しばらくして倒る

しばらくしてのパタン。僕もこんな感じでいつも寝ています、村上さん家で。

妻死後を覚えし足袋のしまひ場所

哀しい寂しい。

つくづくと裏も眺めて雛しまふ

この作り方、瓜人さんを感じます、尊敬していたんだろうなぁと。あ、ちなみに、馬酔木の新人賞の選考はとても面白いので、昭和28年前後の馬酔木をぱらぱらすると、わくわくします。

すこしづつ死す大脳のおぼろかな

いつかの死へすこしづつ。

のつそりと来て恋猫の胴のばす

にゃ~あ。

ありあまる時間の中に浮巣見る

ありあまる時間を無駄に、楽しいな。

泳ぎつつすこしわが前魂あそぶ

ウルトラソウルがちょっと前。

まさかと思ふ老人の泳ぎ出す

これ、最も好きな句の一つ。ウルトラソウルです。

ひろがらず消えたる冬の水輪かな

心が澄むような句。

妻がゐて湯婆入れてくれし夢

夢、だった。切ない。

わが他に老人のゐる年忘れ

話かけはしない。

次の世は潮吹貝にでもなるか

楽しいものにでもなるか。

女弟子多くて白玉も付き合へり

先生、嬉しそう。

初風呂にまだ泳げると泳ぎけり

駄目だけど、とてもいい。好きな句。

鶯餅つまみし指のもぢもぢと

粉、こぼれちゃう。

亀鳴くや亀の旧字はもう書けず

これも好き。そうだなぁ俳句。

屋根あかきごきぶり小舎の出来上る

ホイホイへほいほい。

人の話聞こえる距離の端居かな

なんとなく楽しいのが端居。人生にはなんとなくが大切。

生身魂食後をほうと息つけり

休んでからの甘いものへ。

年の瀬に見るとなく見る墓石の値

まだいらないけどね俳句。でも確かにちらっと見てしまいそう。

良い句集です。全句集買って良かった。

じゃ

ばーい