もちろん、思ってます①

2016.7.24 ふらんす堂刊行
池田澄子句集『思ってます』より。

台湾フェスタ2016というのに行って来ました。

僕は今時珍しくパスポートを持っていないし、外国へ行ってみたいと思ったこともほとんどありません。興味がないわけではないけれど、笑顔で外国語で話すのは照れるだろうし、飛行機は面倒だし。結局、京都か奈良にでも行こうか、と国内旅行に落ち着いてしまいます。

台湾フェスタで、珍しい台湾料理をばくばく食べているうちに、台湾はいいな、台湾は好きだな、行ってみたいな。

と思ってくるから不思議。

好きなものは、多いほど良い。

池田澄子さんの句集『思ってます』を読んでいきます。

楽しい句、きゅんとする句、重いドキっとする句、様々な魅力のある句集です。

涼風や破れることもある血管

健やかに、健やかに。血管もまた我が一部。

先生が死んでおられた冬麗 嫌(や)だ

思い出すだけで心が引き裂かれそうなこと。そんなことが人生には何度かあるからかなしい。

菜の花や空気ぼんやりその辺に

ほっとする、その辺。

蛇の悩み舌がひらひら出てしまう

ひらひら、ちらちら。こう見えて悩んでます。

ファーストキッスのあと立てなかった花火

いつまでも新鮮な、胸キュン。

花の下もの食べ合っていて安心

もぐもぐ感。

寒からん神は神社の奥に在し

神様だって、寒かったり

他人(ひと)の手のように我が手を温める

私頑張れ、大丈夫大丈夫。

おんころころ町は霞の中そわか

唱えましょう。

終生英霊なれば終生若し暑し

今年も来る、暑い夏。思い出すための夏。

鳥帰るあーだこーだと私たち

平和に今日もあーだこーだと。

好きな句が多いのであと一回やります。

じゃ

ばーい